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心臓を守るオメガ3
魚やアザラシを主食とするグリーンランドのイヌイットは、脂肪の摂取量が高いにもかかわらず、動脈硬化、心臓病、脳卒中などが少ない。
オメガ3にこれらの疾患への予防効果が期待されたため、病気の原因を統計を用いて明らかにする学問である「疫学」を用いた、オメガ3と心臓病についての、いくつもの研究成果が報告されている。
そのひとつは、1822人の男性を30年間にわたって追跡調査したもの。
心臓病による死亡率は、魚を1日に35グラム以上摂取する人は、魚を口にしない人より67パーセントも低かった。
心臓病のリスクは、オメガ3の摂取によって軽減できるのである。
これは、オメガ3の融点が低いことが鍵を握っていると考えられる。
融点とは、固体が遇熱されて液 体になるときの温度のこと。
こう考えるとイメージしやすい。
冷たい海中を泳ぐ魚は、低い水温でも脂肪が液体のままでいられて、しかもエネルギー変換がスムーズにいくような低い融点のオメガ3を使うというのである。
牛や豚の脂肪の融点が40度前後なのに対して、オメガ3はマイナス数十度にまで下がる。ここがポイントだ。
体内に取り込まれた「魚油」は液体のまま、36度前後の体温の体内をスイスイとめぐり、実力を発揮できるというわけだ。
また、オメガ3は血管にこびりついた飽和脂肪酸(炭素と炭素がすべて1本の手で結ばれている脂肪酸)やコレステロールを溶かして洗い流す。
コレステル値がトがって血管がきれいになるから、血液はサラサラになる。
血栓をつくることを推進するのはトロンボキサンという物質だが、オメガ3はトロンボキサンの生産を妨げることで、血栓をできにくくする。
こうして心臓病を防ぐのである。
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